Sunday 22 February 2015

スター選手のジョアンに笑顔

オークランドシティFCは、今日行われたカンタベリー・ユナイテッド・ドラゴンズとの試合で3-1の逆転勝ちを収め、ASBプレミアシップ11年の歴史の中で、6度目となるレギュラーシーズンの優勝を決めた。

時折、一触即発の場面も見られた、キューウィテアストリートで行われたこの試合、先制点を奪ったのはカンタベリー・ユナイテッド。普段は堅実なプレーが売り物のアーロン・クラファムがゴール前の決定的なチャンスを決め損ねた直後の15分に、マーク・ピアースが先制点を流し込んだ。

デイビッド・ブラウンとイヴァン・キャロルは、ダン・テリスとコリー・ミッチェルから、それぞれタイミングを遅らせたタックルを度々受ける。

前半は険悪な雰囲気が漂っていたが、60分を過ぎた所で、この日もキャリルがフリーキックから得点を決めて、オークランドシティが同点に追いつく。

試合の流れはオークランドシティの方に傾き、56分にオスカー・ガルシアがペナルティキックを流し込んで、オークランンドシティFCがリードを奪う。

その10分後、オークランドシティが、ジョアン・モレイアの昨シーズン以来となるゴールを決めて3-1としたところで、カンタベリー・ユナイテッドのプレーオフ進出の望みは薄れていった。

オークランドシティは、試合終了5分前にもキャム・リンジーが絶好機を外し、リードを更に広げることはできなかった。

オークランドシティは、レギュラーシーズンに優勝したことで、2016年OFCチャンピオンズリーグの
出場権獲得に向けて好位置を獲得した。

オークランドシティの次の試合は、2015年3月8日にキューウィテアストリートで行われるワイタケレ・ユナイテッドとのスーパーシティ・ダービー。

試合予定
ASBプレミアシップ 第15節
2015年3月8日
オークランドシティFC対ワイタケレ・ユナイテッド
キューウィテアストリート
サンドリンガム
キックオフ:午後2時(ニュージーランド時間)

原文

Wednesday 18 February 2015

オークランドシティ、リーグ戦レギュラーシーズンタイトルに近づく

日曜日にキューウィテアストリートにカンタベリー・ユナイテッドを迎える試合で、オークランドシティは、ASBプレミアシップレギュラーシーズンの6度目の優勝を飾る可能性が出てきた。

現在絶好調のオークランドシティは、7連勝した試合で17得点で僅かに4失点。

オスカー・ガルシア、イヴァン・キャリル、アダム・マクジョージ、マイケル・デン・ヘイハーの獲得、トロイ・ポアのユースチームからの昇格などで、既に充実していたオークランドシティの選手層は更に厚くなった。

ラモン・トリビュリエッチ監督は、チームがレギュラーシーズン優勝に近づいていることを忘れ、ショーン・ディヴァイン監督率いるカンタベリー・ユナイテッドとの試合に集中すべきであると考える。

「カンタベリー・ユナイテッドとの試合は今回も厳しい試合になるだろう。我々がプレーオフに向けた準備を進める一方で、カンタベリーはプレーオフ出場を目指してモチベーションを高めてくるであろう」

「カンタベリーは、アダム・ディキンソン、ステュ・ケリー、アーロン・クラファムといった、ASBチャンピオンシップのいかなるチームに対しても勝てるだけの選手を擁している」、とトリビュリエッチ監督は言った。

これら3人の経験豊富な選手がいるにも関わらず、最近のカンタベリーは、ASBフットボールパークでオークランドシティに敗れるなど、ここ3試合に敗れて調子をつかめずにいる。

「今シーズンのカンタベリーは守備が非常に組織され、コンパクトで、クライストチャーチで行われた試合では相手陣内に深く切り込むことが困難であった」

「日曜日の試合では、今回も辛抱強く相手を崩すことが必要になるだろう。一方で、この試合は我々にとって、新しく加入した選手と連携を深める機会でもあり、今回もキューウィテアストリートでの緊迫した試合になるだろう」、とトリビュリエッチ監督は語った。

レギュラーシーズンの勝ち点の最高記録更新にも期待がかかる。

現在オークランドシティは3試合を残して勝ち点33。14試合で争われた2012年‐2013年シーズンのワイタケレ・ユナイテッドの記録に僅か勝ち点4差で迫る。

今期のレギュラーシーズンは、ウェリントン・フェニックス・リザーブがか入したことで9チームとなり、16試合で争われる。

ASBプレミアシップのレギュラーシーズンで最も多い勝ち点の記録も、ワイタケレ・ユナイテッド。2007年‐08年のレギュラーシーズンで、オークランドシティを僅か1勝ち点差で退け、勝ち点51を積み上げた。

オークランドシティ対・カンタベリー・ユナイテッドの試合は、2015年2月22日にキューウィテアストリートで行われる。

試合のキックオフは午後2時(ニュージーランド時間)

ASBプレミアシップレギュラーシーズン優勝チーム(カッコ内はプレーオフ優勝チーム)

2004-05 - Auckland City FC (Auckland City FC)
2005-06 - Auckland City FC (Auckland City FC)
2006-07 - Waitakere United (Auckland City FC)
2007-08 - Waitakere United (Waitakere United)
2008-09 - Waitakere United (Auckland City FC)
2009-10 - Auckland City FC (Waitakere United)
2010-11 - Waitakere United (Waitakere United)
2011-12 - Auckland City FC (Waitakere United)
2012-13 - Waitakere United (Waitakere United)
2013-14 - Auckland City FC (Auckland City FC)

試合予定

ASBチャンピオンシップ 第14節
2015年2月22日(日)
オークランドシティFC対カンタベリー・ユナイテッド・ドラゴンズ
キューウィテアストリート
サンドリンガム
キックオフ:午後2時(ニュージーランド時間)

原文

オークランドシティは、ブラウン、バーフットが得点

オークランドシティは、今日ケンブリッジで行われたワイBOPユナイテッドとの試合に2-0で勝ち、ASBプレミアシップのリードを勝ち点7に広げた。

前半28分のコーナーキックでワイBOPがラインを上げるのが遅れたところを、デービッド・ブラウンが至近距離から決めて先制、90分にはサム・バーフットが2点目を決めた。

この勝利によって、オークランドシティは、今シーズンのリーグ戦で12勝目、負けたのは僅かに2試合だけ。

この勝利には様々な意味があるが、最も嬉しい知らせはジョアン・モレイアが、昨年9月に脚を骨折してから6か月振りに復帰したことである。

一方、1月にウェリントン・フェニックスのリザーブに3-1で敗れて以降、オークランドシティはこれでリーグ戦7連勝。

ほぼ互角のチーム同士の対戦となったこの試合は、大きなチャンスも少なく、ワイBOPが最も得点に近づいたのは、フェデリコ・マルケスのシュートがタマティ・ウィリアムスに防がれたのと、チャド・クーンバースのフリーキックがクロスバーを越えた時であった。

オークランドシティの前半最大のチャンスでは、オスカー・ガルシアが大きくシュートを外した。サム・バーフットも前半中頃に訪れたチャンスを決められなかったが、試合終了間際のリードを広げる得点で埋め合わせをした。

この勝利によってオークランドシティと残りのチームとの勝ち点差が広がり、日曜日にホームで開催されるカンタベリー・ユナイッテド・ドラゴンズとの試合で、オークランドシティは、プレミアシップのレギュラーシーズン優勝を決める可能性が出てきた。

試合結果

ASBチャンピオンシップ 第2節
2015年2月18日(水)
ワイBOPユナイテッド対オークランドシティFC
ジョン・カーコフパーク
ケンブリッジ

結果:0-2
得点者:デービッド・ブラウン 28', サム・バーフット 90'

原文

ワイBOPがオークランドシティを待ち受ける

ワイBOPユナイテッドは、今晩ケンブリッジで、クラブの短い歴史の中で最大の試合を迎える。

ジョン・カークホフパークをホームとするワイBOP、ASBプレミアシップの優勝候補で現在首位のオークランドシティとの対戦で、プレーオフ進出を狙う足がかりをつかみたいところ。

先週試合の無かったワイBOPは、未消化1試合を含めて現在第5位、プレーオフに向けて現在6チームが僅差で争う3位、4位グループに位置する。

ワイBOPユナイテッドのピーター・スミス監督は、首位のオークランドシティを相手に番狂わせを演じる力がある、と自信をのぞかせる。

強豪チーム相手にたとえ今晩敗れたとしても大きな痛手にはならない、もし勝てばワイBOPは3位に浮上し、チーム立ち上げから僅か2シーズン目で初のプレーオフ進出が現実味を帯びてくる。

引き分けでも、今日の試合の後で4試合を残したところで、シーズン当初は考えもしなかったプレーオフ進出の可能性が高まる。

「この数シーズンの中で、一番重要な試合になるのではないだろうか」、とワイBOPのピーター・スミス監督は語った。

「シーズンも残り数試合ということを考慮すると、非常に重要な試合である」

スミス監督は、ここ4試合で3勝を挙げているワイBOPは、この対戦を心待ちにしている、と言った。

「とても気持ちが高ぶっている」

「かなり自身もある。今のチームならやれると信じている。オークランドは、質の高い選手を揃えた質の高いチームである。しかしながら、我々も、目標達成を目指してここまで来るための力、気持ち、意欲を持っている」

ワイBOPが最近黒星を喫したのは、1月の終わりにアウェーでオークランドに3-2で敗れた試合だけで、スミス監督はこの試合で多くのことを学んだと話す。

「最初の20分間、試合の流れをつかむまでに時間がかかった」、とスミス監督は言った。

「我々は最初の20分間で多くのことを学び、修正を行った。加えて、セットプレーから簡単に2ゴールを奪われ、対応に追われた」

「オークランドには、時間とスペースを与えると危険な選手が前線にいる。我々は、全ての選手が、チームの中での自分の役割を理解し、実行しなければならない」

「一時たりとも気を抜いてはならない」

ワイBOPは、直前にホームで行われたチーム・ウェリントン戦を2-1で勝つという番狂わせを演じているものの、今晩の試合では堅実な戦術をとる必要がある、とスミス監督は考える。

「オークランンドとの対戦では、ボールをキープしていない時のプレーが非常に重要となるので、我々はその対策を練ってきた」

ワイBOPの試合間隔が空いた一方で、オークランドはクラブワールドカップ出場で未消化となっている試合を消化するために日程が詰まっている。

しかしながら、スミス監督は、このことはオークランドにとってそれ程問題ではないと考える。

「オークランドは目標とされるチーム。運営体制も万全であり、選手もしっかりと準備できている」、とスミス監督は語った。

「他のチームにとっては難しいことでも、オークランドの運営の基準をもってすれば、難なく対応できるだろう。我々にとって試合間隔が空いたのは幸いした。チームが好調とはいえ、ケガをしている選手もいた」

「カンタベリー、ウェリントン、ワンダラーズに逆転勝利を収めるという連戦の中で、選手は非常に力を使った」

試合予定

ASBプレミアシップ

ワイBOPユナイテッド対オークランドシティ
ジョン・カークホフパーク
ケンブリッジ
午後6時キックオフ

原文

Tuesday 17 February 2015

ジョーダンが南アフリカ代表デビュー

ニアメ(ニジェール)‐元オークランドシティFCのストライカー、故ケリン・ジョーダンの息子のリアム・ジョーダンが、南アフリカU17代表の選手として、コートジボアールと2-2で引き分けた試合の後半に交代出場し、国際試合のデビューを果たした。

ニジェールで開催中のCAF U17選手権に出場していている南アフリカは、マリとカメルーンを含む強豪揃いのグループに入っている。

父が慣れ親しんだ背番号14を着けてピッチに立ったジョーダンは、自分のデビューはサッカー一家の新たな一歩に過ぎない、と話した。

「自分と亡くなった父が共に着けた番号だったので、特別に14番のユニフォームを選んだ」

「あの瞬間に父が誇らしげな笑みを浮かべて私を見下ろし、毎日私に刺激を与え続けていることを伝えたい」、とジョダーンは言った。

ケリン・ジョーダンは、2006年と2009年のクラブワールドカップ出場を含む、オークランドシティFCでの輝かしいキャリアによって、ASBプレミアシップの10年間で最も優れた選手に選ばれた。

ジョーダンは、南アフリカ代表としてタイトルを獲得、南アフリカ1部のマニング・レンジャース、モロクワ・スワローズ、プレトリア・シティといった有名なクラブれプレーした。

ジョーダンの父は、癌の長い闘病生活の末、2013年の10月に亡くなった。

マウントアルバート・グラマーの卒業生でもあるリアム・ジョーダンは、自分の父の足跡をたどって南アフリカ代表になったことに運命を感じている、と説明した。

「南アフリカのユニフォームを着たことは、私のこれまでのキャリアの中で最高の瞬間であった」

「コートジボワール戦のピッチに立った時、私は、国のために戦う誇りと貪欲さに満ちていた」、とジョーダンは言った。

ジョーダンは今後、南アフリカサッカー協会の大きな期待を受けることになるため、FIFAの選手登録に関する規定がもう一度見直されない限りは、ニュージーランド代表としてプレーすることはできなくなりそうだ。

「現時点ではニュージーランド代表の可能性が消えたのは事実だが、将来何が起こるか分からない」、とジョーダンは言った。「私は現在ビドヴェスト・ウィッツという南アフリカ1部のクラブと契約しており、当面はここに集中する」

「3月に帰国したら、デビューしたいと考えている」、とジョーダンは続けた。

元ウェリントン・フェニックスのストライカー、ジェレミー・ブッキーが南アフリカ1部に移籍したことも手伝って、ジョーダンのニュージーランドとのつながりは、これまで以上に強まっている。

「ジェレミー・ブルーキーもPSLのスーパースポートでプレーしているのはすごいこと。彼と対戦できるのを楽しみにしている」、とジョーダンは話した。

しかしながら、ジョーダンのニュージーランドとの一番のつながりは、家族ぐるみで愛情を注ぐネイビーブルースことオークランドシティFCであろう。

「オークランドシティFCは、いつでも私の心の中にある。このチームは、昨年モロッコで開催されたFIFAクラブワールドカップの成功に値する」

「アイヴァン・ヴァクシッチやスティーヴ・ヴァクシッチ、それからアーサー・イーガン、コーチングスタッフ、選手、そしてキューウィテアストリートを陰で支える人々すべてが、オークランドシティFCを、今日のような素晴らしいクラブに育てた」、とジョーダンは語った。

南アフリカU17代表の次の試合は、2月19日にニアメの州立スタジアムで行われるマリ戦。

マリは、初戦でカメルーンを3-1で下し、グループ首位に立っている。

原文

Sunday 15 February 2015

オークランドシティがチーム・ウェリントンを破る

オークランドシティは、キューウィテアストリートで日曜日に行われた試合で、チーム・ウェリントンを3-0で破り、ASBプレミアシップの首位の座を守った。

首位攻防戦となったこの試合は開始早々から動き、チーム・ウェリントンが6分にペナルティキックのチャンスを得るも、コール・ペバーレーの蹴ったボールは大きく枠を外れた。

昨シーズン王者のオークランドシティを相手に昨年11月に行われた試合で4-0と大勝しているチーム・ウェリントンは、このミスが響き、その僅か2分後にジョン・アービングにペナルティキックからゴールを許し、オークランドシティが1-0とリードを奪う。

その直後、オークランドシティは、新加入のイヴァン・キャリルがフリーキックから直接決めてリードを広げる。

更に後半のロスタイムに、オスカー・ガルシアがオークランドシティの選手として初ゴールを挙げ、試合を締めくくった。

2015年の始めにウェリントン・フェニックスに敗れたオークランドシティではあるが、この勝利で6連勝、2位と勝ち点4差で首位を走る。

トリビュリエッチ監督は、立ち上がりの混乱の後で、チームは自分たちのリズムを取り戻し、結果にふさわしい試合をした、と話した。

「予想外の試合の入り方で、相手がペナルティを外した。これを決められていたら、違った展開になっていたであろう」、とトリビュリエッチ監督は言った。

「しかしながら、我々は全体的に集中した試合を運び、緊張した試合となったと思う。選手たちは流れをつかみ、多くのチャンスを作り、多くの時間ボールを支配した。全ての面で良い試合をし、今日は選手たちの集中力が素晴らしかった」

新加入のキャリルとガルシアが揃って得点を挙げたことでチームに溶け込んだことに対し、トリビュリエッチ監督は、オークランドシティの生活に慣れてきたふたりがチームに貢献したことを嬉しく思うと話した。

「ふたりともチーム練習に合流してから僅かに数日だったので、強敵のチームウェリントンを相手に、今シーズンここまででおそらく最大の山場となった今日の試合を経験させることができて良かった。ふたりがニュージーランドのプレースタイルに、どのように対応するか見られて良かった」

2015年のリーグ戦初戦となったウェリントン・フェニックスとの試合を落としたオークランドシティではあるが、その後は6連勝。最近首位に返り咲いたことについて、トリビュリエッチ監督は満足感を表す。

「この小さなプレミアシップも残り数試合となり、我々のモチベーションも再び高まってきた。一週ごとに集中力を少しづつ高めており、ニュージーランドに戻ったらプレーの仕方をか得なければならないことは分かっていた」

「今日のような試合では特に、ダイレクトプレーが重要になることと我々は理解していた。その結果、チーム・ウェリントンのような鋭いカウンターを持ったチームに、多くのチャンスを作らせずに済んだと思う」

一方でチーム・ウェリントンのマット・カルコット監督は、ペバーレーのPKを含め、立ち上がりのチャンスを決められなかったことがこの試合の決め手となったこと以外に、ボールキープにいつもの正確性を欠いたと話した。

「もう少し違った結果を予想していた」、とカルコット監督は語った。「PKと立ち上がりのチャンスを決められなかったことで、逆に攻め込まれ、PKを決められ、相手の新加入のスペイン人ストライカーには強烈なフリーキックも決められた。それ以降は勢いを削がれてしまった」

「今日は流れの中で十分なチャンスを作り出すことができず、簡単に相手にボールキープを許してしまい、数週間前までは良いプレーができていたことを考えると、非常に残念である。

「もし、我々が良いプレーをし、攻撃陣はダイナミックで、守備陣も自分たちの仕事をできていれば、今日の試合は接戦になっていたと思う」

「戦術的に大きな問題はなかったと思う。厳しさが足りず、アタッキングサードで十分な力が出せず、その結果30分以降は防戦に回ることになってしまった」

ASBプレミアシップ2014‐15 第14節
2月15日(日)

オークランドシティFC 3-0 チームウェリントン(前半2-0)
オークランドシティ:アービング(PK)8'、キャリル13'、ガルシア90'
チームウェリントン:

オークランドシティFC:1. ウィリアムス(GK), 2. ジョルジェビッチ, 3. 岩田, 4. ビレン, 5. ベルランが, 6. アービング, 10. ドフリース (12. マクジョージ 40’), 20. キャリル(23. バーフット 48’), 15. ビセリッチ 19. ブラウニー, 21. ガルシア.
交代なし: 11. リンジー, 22. ミルネ, 24. スプーンレー 
監督:トリビュリエッチ

チーム・ウェリントン: 1. Michael O’Keeffe (GK), 5. Bill Robertson, 6. Tim Myers, 8. Cole Peverley, 9. Jarrod Smith, 11. Michael Gwyther(7. Henry Fa’arodo 84’), 12. Ian Hogg, 13. Alex Feneridis, 15. Luis Corrales (10. Nicolas Bechar 84’), 20. Adam Cowan (2. Greg Rosenthal 67’), 23. Paul Ifill
交代なし: 18. Mickael Partodikromo, 22. Daniel Clarke (GK)
監督: Matt Calcott

原文

Thursday 12 February 2015

トリビュリエッチ監督、シーズン最大の山場を睨む

日曜日に行われる、今シーズン3度目の直接対決となるオークランドシティFC対チーム・ウェリントンの試合は、ASBプレミアシップの天王山になると見られている。

勢いよくシーズンをスタートさせたのはチーム・ウェリントン。キューウィテアストリートで行われたASBチャリティーカップで、オークランドシティをPK戦の末、4-3で破った。

その後もチーム・ウェリントンは、FIFAクラブワールドカップの直前にホームで、オークランドシティを4-0と叩きのめしている。

オークランドシティのトリビュリエッチ監督は、ASBプレミアシップの中で次第に脅威となりつつあるチームのひとつに警戒心を強めている。

「この試合は、誰もがプレーしたがる対戦カードのひとつだ。我々が対戦するチーム・ウェリントンは、技術があり、様々な局面で試合に変化を与えることのできる選手を有するチームである。この試合で我々は、間違いなく全力が要求される」、とトリビュリエッチ監督は言った。

トリビュリエッチ監督は、チーム・ウェリントンのレベル高く評価する一方で、オークランドシティが特に注意を払わなければならない何人かの選手を挙げた。

「チーム・ウェリントンには、ルイス・コラレス、ヘンリー・ファアロド、マイケル・グウィザー、ジャドッド・スミスといった、カウンターアタックで相手を脅かすことのできる選手を擁する」

「我々の知る限り、アレックス・フェネリディスはセットプレーを得意としており、ポール・イフィルと新しく契約したことでチーム・ウェリントンは、主導権を握ることのできるだけの経験豊富な選手を集めた」

「マット・カルコット監督率いるこのチームはボールキープ力が高く、この点からもチーム・ウェリントンは非常に厄介な相手である」、とトリビュリエッチ監督は語った。

オークランドシティが期待を寄せるのは、新加入のイヴァン・キャリル、ストライカーのオスカール・ガルシア、柏レイソルにも所属した若手のデン・ヘイジャー・マイケルだ。

「マイケルは、昨シーズン、Jリーグの柏レイソルのユースに所属したニュージーランドを代表する若手のミッドフィールダーだ」

「彼は、我々のプレースタイルにふさわしい選手だ」、とトリビュリエッチ監督は言った。

最近のチーム・ウェリントンは、カンタベリー・ユナイッテッド、ウェリントン・フェニックス、ホークスベイ・ユナイテッドには勝ったものの、途中でワイタケレ・ユナイデッドとワイBOPユナイテッドに敗れ、安定感が無い。

相手の調子に関わらず、トリビュリエッチ監督はここ数週間で調子を上げている自分たちのゲームに集中する考えだ。

「日曜日の試合で主導権を握るためには、特定のエリアでボールをキープできるかがカギとなる」

「どれだけ集中し、ポールを持った時に丁寧にプレーできるかが、この避けて通ることのできない試合を左右する」

「我々はボールをキープしてリズムを作る。しかし、時に訪れる苦しい時間帯の凌ぎ方も学ばなければならない」

「我々には、チームのシステムに慣れるための時間が必要な新しい選手がいる一方で、長く所属する選手もいるので、実践を通じてチーム作りを進めることが必要となる」、とトリビュリエッチ監督は語った。

試合は、現地時間の午後2時に、キューウィテアストリートでキックオフの予定。

試合予定

ASBプレミアシップ 第14節
オークランドシティFC対チーム・ウェリントン
キューウィテアストリート(サンドリンガム)
キックオフ: 午後2時(ニュージーランド時間)

原文

Monday 9 February 2015

オークランドシティが、両チーム合わせて6点の打ち合いを制す


先週の日曜日にキューウィテアストリートで行われたASBプレミアシップの試合で、オークランドシティが4-2でサザン・ユナイテッドを下した。

この試合は、開始から動き、サザン・ユナイッテドが早々にコーナーキックのチャンスを得るが、惜しくもクリアされる。しかしながら、主導権を握ったのはホームのオークランドシティ、4分に相手のオウンゴールで先制する。更にオークランドシティはその後1分もたたない内に、デイビッド・ブラウンがトム・バッティをかわしてリードを広げ、ホームのファンを更に喜ばせる。

25分にボールと関係ないところでバッティがブラウンを倒したが、レフリーのクリス・カーはこのプレーを流し、サザン・ユナイッテドは幸運にも10人にならなくて済んだが、ホームのファンを不快にさせる。

その5分後、オークランドシティのゴールキーパー、ジェイコブ・スプーンレーがバックパスに出遅れた所を、サザン・ユナイテッドの選手、ウィリアム・マクインタイアーが無人のゴールに冷静に流し込み、サザン・ユナイッテドが1点を返す。試合はそのまま2-1でハーフタイムに突入。

後半が始まると直ぐに、オークランドシティが再びリードを2点に広げる。サザン・ユナイテッドのゴールキックを受けたライアン・ドフリースが、サザン・ユナイテッドのぢフェンスを翻弄し、パスを受けたデイビッド・ブラウンが、バッティを破り、冷静に無人のゴールにボール流し込み、この日自身2点目となるゴールを決める。

しかしながら、2点のリードは58分まで。サザン・ユナイテッドのキャプテン、トム・ジャクソンがスプーンレーを破る豪快なシュートを決め、1点差でオークランドシティに迫る。

自身を取り戻したサザン・ユナイテッドは同点を目指すが、88分にマルコ・ジョルジェビッチがコーナーから得点を決め、オークランドシティが4-2で勝利をものにした。

FIFAクラブワールドカップ・モロッコ2014の後で、チームが新たなモチベーションを得るきっかけとなるこの日の結果に、ラモン・トリビュリエッチ監督は満足そうに話した・

「今日は、緊迫した試合になると予想していたが、その通りの流れになった。サザンは粘り強いチームで、2ゴール差になっても決してあきらめなかった。当たりも強く、高さもあり、積極的に仕掛けてきた。我々は時折良いプレーを見せて最終的に4ゴールを上げ、どうにかやるべきことはこなした」

次の日曜日にオークランドシティは、キューウィテアストリートにチーム・ウェリントンを迎える。このカードでは、モロッコへ行く前に4-0で敗れている。

トリビュリエッチ監督は言った。「非常に大事な試合となる。ウェリントンは気合を入れてくるであろう。対する我々は、どの様にプレーするか考える為の時間がまだ1週間ある。シーズンここまでで最大の山場であることは明らか。この試合には、全力を掛けて臨む」

原文

Saturday 7 February 2015

タバノがティグレスUNALと契約

ファブリツィオ・タバノが先週、メキシコのティグレスUNALに加入し、オークランドシティを離れてプロ契約を結んだ選手のリストに加わった。

21才のタバノは、オークランドシティの中心選手のひとりとして、昨年12月に行われたFIFAクラブワールドカップ3位の原動力となったが、1月の移籍期間に最高峰のレベルでプレーする選択肢を選んだ。

モンテレーを本拠地として、メキシコのトップリーグであるリーガMXに参加するティグレスは、54年に渡るクラブの歴史の中で、メキシコリーグ優勝3回、メキシコカップ優勝3回を誇り、タバノに取っては申し分のないチームである。

「キューウィテアストリートを去るのは、複雑な気持ちだ。サッカー選手であれば最高のレベルでプレーしたいと思うのは当然であり、メキシコプレミアリーグ移籍のチャンスを、私は断ることはできなかった」

「しかしながら、始めからクラブの誰もが私を大切にしてくれたので、キューイテアストリートとオークランドシティFCを去ることは、同じくらい難しい選択であった」、とタバノは語った。

オークランドシティに加入したタバノは、当初ノーザンプレミアリーグのシーズンにセントラル・ユナイテッドの一員としてプレーしていたが、最後はFIFAの主要世界大会で銅メダルを獲得するという最高の形でニュージーランドを後にすることになった。

「とても良い経験が積めたし、それまでイタリアとメキシコで3年間プレーし家族と会うことができなかったので、家族と一緒にいられたのが良かった」

「ニュージーランドに戻り、オークランドシティに加入し、結果として世界で最も大きな大会のひとつであるFIFAクラブワールドカップに出場を得られたことは、素晴らしい機会であった」、とタバノは言った。

「注目を浴びるプレーによって生まれ故郷を離れることになったが、地道な性格のタバノは、将来ニュージーランド代表として活躍することについては言葉を控えた」

「私は2-3週間位の短期目標を立てて、それを達成するやり方が好きなので、あまり先の将来について考えたくはない」

「しかしながら、私はキリスト教徒であり、その教えにある、我々の運命は神によって既に決められており、全ての出来事は私にとって最善であると信じている」、とタバノは語った。

深い信仰に支えられたタバノは、オークランドシティFCを離れキャリアの新たな一歩を踏み出そうとするにあたり感謝の意を表した。

「クラブの全ての人、中でも、沢山のことを学ばせてくれ、私のサッカー選手としての成長を支えてくれたラモン・トリビュリエッチ監督に感謝したい」、とタバノは言った。

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Wednesday 4 February 2015

オセアニア・チャンピオンズリーグの日程決まる

2015年のOFCチャンピオンリーグの開催時期が近づいたことで、オセアニアサッカー連盟は、12チームが重要なタイトルを目指して競う、4月にフィジーで開催される大会の試合日程を発表した。

加盟協会の承認を受け、OFCの競技部は、このオセアニアで最も権威のあるクラブチームの大会の正式な試合日程を発表した。

2014年のチャンピオンズリーグ準優勝チームであるバヌアツのアミカレFCが、2年連続でオークランドシティFCと同じグループに入った。

最初の対戦を運よく1-0でものにしたものの、チャンピオンズリーグ決勝と、その数か月後に行われた第1回OFCプレジデントカップ決勝では共に、僅差で涙を飲んだアミカレFC。それぞれの国で強豪として知られる両チームの次の対戦に注目が集まる。

同じグループBには、現時点で決まっていないソロモン諸島のチャンピオンと2014年フィジーチャンピオンクラブのスバFAも加わる。

グループAには、2014年OFCチャンピオンズリーグベスト4のASピラエ(タヒチ)とバFC(フィジー)、FCガイッチャ(ニューカレドニア)とOFCチャンピオンンズリーグ予選を勝ち抜いたルぺ・オレ・ソアガ(サモア)が含まれる。

更にグループCには、バヌアツの国内リーグチャンピオンであるタファエ、ニュージーランドから2チーム目の出場となるチーム・ウェリントン、ASテファナ(タヒチ)とパプアニューギニアのナショナルサッカーリーグで8回の優勝を誇るへカリ・ユナイテッドが含まれる。

グループAの試合は全てバのゴヴィンドパークで開催、一方グループBとグループCは、決勝トーナメントの会場としても使われる、スバのANZスタジアムで熱戦を繰り広げる。

各グループで総当たりのリーグ戦を行い、各グループ1位のチームと、みっつのグループの中で最も成績の良かったグループ2位のチームが準決勝に進む。準決勝を勝ち進んだ2チームが、2015年OFCチャンピオンズリーグの決勝に進む。

2015年OFCチャンピオンズリーグ組み合わせ



原文

Tuesday 3 February 2015

ワイBOPユナイテッドとの試合日程が変更に

ニュージーランドサッカー協会は、ASBプレミアシップで未消化となっている、オークランドシティ対ワイBOPユナイテッドの試合の開催日とキックオフ時間を発表した。

当初2月11日(水)の午後6時30分にキックオフの予定であったこの試合は、2月18日(水)の午後6時キックオフとなった。会場は、ケンブリッジのジョン・カークホフパークで変わらず。

今回の変更は、当初試合が予定されていた日に行われるハルバーグ賞の授賞式に、オークランドシティが参加するためである。

試合予定

ASBチャンピオンシップ
2015年2月18日(水)
ワイBOPユナイテッド対オークランドシティ
ジョン・カークホフパーク(ケンブリッジ)
キックオフ: 現地時間午後6時

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オークランドシティ、5連勝を目指す

オークランドシティFCは次の日曜日、ASBプレミアシップで試合5連勝を目指し、現在最下位のサザン・ユナイテッドを、ホームのキューウィテアストリートに迎える。

プロ契約を目指してメキシコに戻ったストライカーのファブリツィオ・タバノを欠いたオークランドシティのラモン・トリビュリエッチ監督は、サザン・ユナイテッドについて、注意すべき相手だと語った。

「サザン・ユナイテッドは非常に手強い相手で、先週行われた試合で、試合終了間際にどう点とされるまでワイタケレ・ユナイテッドを追い詰めている」

「このチームには、試合の中でインパクトを与えられる選手が何人かいる。キャプテンのビクトール・デ・コスタとチームメートのエデール・フランキーニ、トム・ジャクソンは、サザン・ユナイテッドのチャンスを作り出すことができ、良く組織された守りに、日曜日の試合で我々は苦労するであろう」と、トリビュリエッチ監督は話した。

タバノにタデ、そしてティム・ペインが、それぞれプロ契約を目指して離脱した一方で、トリビュリエッチ監督は2人の選手をスペインから獲得した。

ミッドフィールダーのアイヴァン・カリルとストライカーのオスカー・ガルシアは、シーズンが終盤を迎えようとする中でチームに合流した。

「オスカーは、スペインのラ・リーガ及び、ほぼ毎試合得点を挙げるという活躍を見せたノルウェーの1部リーグで豊富な経験を持つ」

「タバノが上手くいくことを心から願い、彼の今シーズンのチームへの貢献に感謝したい。我々にとって、彼は素晴らしい選手であった」

「順調に進めば、彼はメキシコの1部リーグでのプロ契約を勝ち取るであろう」とトリビュリエッチ監督は言った。

更にオークランドシティのサポーターにとって嬉しい知らせは、ガルシアとカリルの様に移籍期間中に加入したのではないが、トップチームの試合に復帰するもうひとりの選手がいる。

昨年9月に脚を骨折したポルトガル人のストライカー、ジョアン・モレイアが、満を持してトリビュリエッチ監督の元に戻る。

「ジョアンが練習に復帰できたのには、クラブのメディカルとフィジオセラピーのチームである、クレイグ・パンサー医師とジャスティン・ロペス、マット・ペインが慎重に彼を支援してきたからに他ならない」と、トリビュリエッチ監督は続けた。

一連の移籍活動と故障選手の回復で、慌ただしい週を送るオークランドシティの元に、2月11日水曜日に行われるハルバーグ賞の招待状が届いた。

オークランドシティは、昨年12月にモロッコで開催されたFIFAクラブワールドカップで銅メダルを獲得したことを受け、その年の最も感動的なスポーツの瞬間賞と最優秀チーム賞にノミネートされている。

ラモン・トリビュリエッチ監督は、最優秀監督賞にノミネートされていたが、アンソニー・ペデン(自転車)、スティーブン・カーニー(ラグビーリーグ)、スティーブ・ハンセン(ラグビー)、ゴードン・ウォーカー(カヌー)、ゲーリー・ヘイ(ボート)と競い、最終候補に残ることはできなかった。

ハルバーグ賞の授賞式は、スカイスポーツで生中継される。

オークランドシティ対サザン・ユナイテッドの試合は、2月8日日曜日午後2時に、キューウィテアストリートでキックオフの予定。

試合予定
ASBプレミアシップ 第13節

2015年2月8日(日)
オークランドシティ対サザン・ユナイテッド
サンドリンガム地域、キューウィテアストリート
キックオフ: 現地時間午後2時

オークランドシティFCの1月4日以降の成績

vs. Southern United (H)
vs. Canterbury United (A) won 1-0
vs. WaiBOP United (H) won 3-2
vs. Wanderers SC (A) won 1-0
vs. Hawke's Bay United (A) won 3-0
vs. Wellington Phoenix Reserves (H) lost 1-3
vs. Japan (N) lost 0-2

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ワールドサッカー誌が、オークランドシティの奇跡について報じる

クラブワールドカップで快進撃を見せたオークランドシティFCがニュージーランドに凱旋した。ラグビーを愛好するこの国で、果たしてサッカーの未来は変わるのだろうか?

巨大な照明や大きな目印がある訳でもないので、試合日に迷路の様に入り組んだスタジアムの周りの道で迷ってしまっても不思議ではない。

チームカラーのマフラーやレプリカユニフォームを身にまとったファンが大挙して通りを歩く場面に遭遇することもないだろう。名前も知らない郊外の町中の、ニュージーランドラグビーの聖地であるイーデンパークから僅か数キロの場所に、モロッコで開催されたFIFAクラブワールドカップで第3位になったばかりのクラブ、オークランドシティFCのホームスタジアムのキューウィテアストリートがある。

年が明けて間もない、真夏の昼下がりに行われたこの日の試合の相手は、ニュージーランドで唯一のプロのクラブで、オーストラリアのAリーグで上位を走るウェリントン・フェニックスのリザーブチームであった。

オークランドシティにとってこの試合は、モロッコでの夢物語の後で最初にホームで迎える重要な試合であった。ニュージーランドのスポーツファンが全く関心を寄せていなかった大会とチームが、12月に突然国中の注目を浴びるようになった。

国中が熱狂するオールブラックスの年間スケジュールが全て終了し、クリケットのシーズンがまだ始まっていなかったことも幸いした。実際、スポーツ関係のメディアは揃って安堵の溜息を洩らし、番狂わせという言葉がぴったりの興味深いストーリーが年の瀬に届けられた。

僅か10年前に作られたばかりのクラブが、あれよあれよという間にアフリカ王者のESセティフ(1-0)、北中米カリブ海王者のクルスアスル(ペナルティーキック合戦の末勝利)相手に勝利を重ねた。その上、モロッコ王者のマグレブ・テトゥアンを熱狂的なファンの目の前でペナルティキック合戦の末に破った。

準決勝で対戦した南アメリカ王者、アルゼンチンのサンロレンソは、延長戦の末、辛くも2-1でオークランドシティを退けた。実際、普段はコーナーフラッグの僅か数ヤード先は畑といったピッチでプレーしているオークランドシティの、現代スポーツの歴史の中でも類を見ない番狂わせとなったであろう、世界的な巨大ブランドであるレアル・マドリードとの決勝での対戦を阻んだのは、僅かゴールポストの幅であった。

この小さな奇跡、いや正確には大きな奇跡は、どの様にして生まれたのだろうか?

ニュージーランドのサッカーファンの多くは、この数週間、この質問の答えを探してきた。もちろん、これには複合的な要因がある。スペイン出身のラモン・トリビュリエッチ監督は、ヨーロッパ式の知的なオーラを醸し出す。(冷静な判断を下す時の)アーセン・ベンゲル監督とペップ・グラウディオラ監督を合わせたかの様に。

選手としての目立った成績もなく、スペインの3部リーグに当たるセグンダBで経験を積み、これまで注目を浴びたことのない監督ではあるが。彼の組織的で知的なアプローチは、対戦相手の徹底的な分析と、ボールポゼッションを基本としたプレースタイルに集約される。

こうしたやり方は、これまでニュージーランドにサッカーに強い影響を与えてきた、多くのイギリス人コーチが踏襲してきた突貫的で体力主義な、根性論のアプローチーチとは一線を画する。トリビュリエッチ監督は冷静で知的な佇まいを見せるが、洗練された外見の奥には、その目的、意図、サッカーの深い理解が溢れ出ている事に気付くだろう。

しかしながら、コーチの戦術や計画は、選手によって実行されなければ、机上の空論に過ぎない事は、誰もが承知である。オークランドシティは、慎重な選手獲得と準備によって、トリビュリエッチ監督の戦術を体現できる冷静な頭脳とフィジカルを持ち合わせた選手を集めてきた。多くの選手が普段スポーツ店の経営や建設、メカニック等の仕事を持つという状況の中で準備を進めた。

このチームにはニュージーランドで生まれ育った選手が僅かに4人しかいないことを陰で指摘する評論家もいる。この意見は、大事な点を見落としている。国際的なクラブサッカーの業界以上にグローバル化が進み、国境が薄れている業界もあるのは明らかではないか?

このことは、イギリス、プレミアリーグの上位4チームの所属選手をざっと見渡しても納得がいく。オークランドシティのメンバーは、日本、イギリス、クロアチア、ナイジェリア、南アフリカ、メキシコ、アルゼンチンといった、世界中の選手で構成される。オークランドシティFCは、商業の中心として発展するこのニュージーランドの都市を代表するのに相応しいとも評される。オークランドの中心街で軽く昼食を取ろうとして通りを歩けば、世界中から集まった老若男女の姿を目にすることができる。

しかしながら、このチームで最も重要な選手は、ニュージーランド出身である。アイヴァン・ビクシッチ。偉大なアイヴァン。間もなく40才になろうとする、ニュージーランドサッカー界に最も貢献した彼は、そのキャリアの中でオランダのエールディビジでプレーし、コンフェデレーションズカップに3回出場し、2010年のワールドカップでは、(今だ)驚くべきことに、前回大会優勝国のイタリアと1-1で引き分けた。

おそらく世界中で最も過小評価されたこの男は、我々の多くが駐車違反の罰金を払うのを払うのを楽しむかのように、取材に対しても喜んで望む様だ。ビセリッチは、ピッチの上では、トリビュリエッチ監督と選手をつなぐパイプ役を演じる。既に豊富な運動量は期待できないことを自認している彼は、ディフェンスと中盤のスペースを埋め、チームを前に押し上げ、相手のカウンターの芽を巧みに摘み、4人のバックラインの前に頼もしいボディガードさながらに立ち塞がる。決して自分を誇張せず、またポジションを外れることなく、安易にボールを奪われない。経験によってのみ成せる業である。

これまで数々の賞を受賞してきたビセリッチでは、今年の新年を迎えるに当たり、またひとつ新たな肩書きを得る事になった。しかしながら、今回モロッコで獲得した、大会で「3番目に優秀な選手」に与えられるブロンズボールは、最も価値のあるものであろう。FIFAは、新しい賞を作り出すのに長い間苦労を重ね、目の肥えたファンの多くは、こうした貢献度を試合と比較して判断することに難色を示す。

しかしながら、彼の受賞について反対したり、批判したりする者は皆無であった。クリスティアーノ・ロナウドとセルヒオ・ラモス(最優秀選手と2番目に優秀な選手...同一チームがこの賞を独占することを認めない規定があるのかもしれない?)と並んだアイヴァン・ビセリッチの姿は、ニュージーランドという国のブランド価値を世界に広め、一方でサッカーというスポーツをニュージーランドに広める絶好の機会となった。驚くべき、一方でいささか現実離れした出来事であった。あたかも、地元のパブの歌い手が、借り物の上着を着て、グラミー賞でビヨンセとポール・マッカートニーに挟まれているのを見ているかの様に。

オークランドシティの成果を目の当たりにし、ニュージーランドサッカーの「転換期」や「新しい時代の幕開け」といった言葉を度々耳にする。間違えなく、モロッコで第3位となった事はとてつもない功績であり、選手やスタッフはこれら全ての賞賛を受けるに大いに値する。

ニュージーランド国内で最も顕著な活躍をしたスポーツ関係者に与えられるハルバーグ賞は、この年のチーム部門に、オークランドシティを急遽、追加でノミネートした。オーストラリアのプロリーグであるAリーグにオークランドシティを加えるべきだとの議論も、当然の様に囁かれる。オークランドをホームとしたふたつのフランチャイズ(フットボールキング 1999-2004 とNZナイツ 2005-2007)が、今世紀初めの5年間に於ける運営の失敗あったと大きな批判を浴びたことさえも、すっかり忘れさせてくれる。

ニュージーランドから、ふたつのプロチームを出すことは現実的ではないので、当面はウェリントンに本拠地を置くフェニックスが、唯一オーストラリアのAリーグに残ることになるだろう。しかしながら、モロッコでオークランドシティが見せた組織力、タレント性、野望が効果的に融合すれば、様々な可能性が生まれる可能性がある事は、言うまでもない。

より大きな視点から見ると、オークランドシティの成功は、ニュージーランドサッカー界とスポーツ界全体の中でどの様な意味を持つのであろうか? 2013年の年末に行われたFIFAワールドカップ予選のメキシコを相手にした大陸別プレーオフで見せた、ニュージーランド代表の悔しい結果から立ち直るきっかけを、大いに与えてくれるであろう事は、疑う余地もない。クルスアスル戦の勝利を、ワールドカップ予選のリベンジだと言う者もいる程である。

国内選手を中心としたメキシコ代表を相手に、ニュージーランド代表は、2試合合計で9-3という大敗を喫した。最近、新しく就任した代表チームの監督は、トリビュリエッチ監督を彷彿させるポゼッションと忍耐、技術を主体とするサッカーを好む様だ。サッカーは絶えず進化し、この事はジュニア年代や女子では特に顕著である。オーストラリアがオセアニア連盟から抜けたことで、ニュージーランドの年代別代表には、世界大会への出場チャンスが広がった。今年の5月には、FIFA U20ワールドカップが、ニュージーランドで開催される。

ニュージーランドの人々にとって、サッカーの美しさと観戦の楽しさ、そして未来のスターを間近で見る新たな機会となる。政治的、経済的なより広い視点からも、サッカーのニュージーランドに於ける可能性が、漸く国際的に認知される可能性がある。サッカーは世界共通の言語であり、アジアや南アメリカを始めとする国の、既存あるいは将来のニュージーランドの貿易相手に対する、その人気と文化的な意義は少なくない。ニュージーランドのスポーツ愛好者にとっては、これまであまり馴染みのなかったサッカーが、遂に広まり、認知される事になるかも知れない。

デイビッド・デイル(文)

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